[Defying Age Labels] 「挑戦し続ける人」たちの記録

Gao Yan(ガオ・イェン) #1

トレイルランニング100kmへの挑戦

October 17, 2024

何歳になっても挑戦し続ける限り、人生は無限の可能性が広がり、その彩りは豊かになります。

阿部養庵堂薬品は、エイジングケアのパイオニアとして「年齢のラベリングに惑わされず挑戦し続ける人」を応援し、これからのHealth Lifeをサポートします。

これは、そんな「挑戦し続ける人」たちの記録です。

#01 自分を解放できた、初めてのランニング 

ー ランニングに目覚めたきっかけは?

2004年です。きっかけは、仕事やプライベートでスランプを感じていた時期に、「何か新しいチャレンジをしてみよう!」と思い立ち家の裏手にあった山を走ってみたことです。自然の中に身を置きながら走る爽快感は何にも得難く、ゴール地点ではプレッシャーがすっかり解消され、気分もすごくリフレッシュしたんです。それ以来20年間、ずっとランニングに魅了されています。

ーGAOさんにとってランニングとは?

昔は趣味でしたが、今は自分のライフワークになっています。”Very Important part of my  life(人生にとって、とても重要なこと)”と言えます。食事と同じように、生きていくうえで欠かせないもの、生活の中にあって当たり前のもの、私の人生に無くてはならないものが、ランニングです。

|契機となった、トレイルランニング

ーロードランニングからトレイルランニングに挑戦しようと思ったきっかけは?

ロードランニングで100以上のレースに出場し、さまざまな自主練習も行っていたのですが飽きてしまって(笑)「なにか新しい挑戦をしてみたい」と感じるようになりました。ちょうどその頃、サロモン(SALOMON)というアウトドアスポーツブランドが高尾山でイベントを行う事を知り、参加してみたんです。10㎞のFUN RUNNINGだったんですが、初めてロードとトレイルの違いを体験し、すっかりその魅力にハマってしまいました。

ーロードとトレイルの違いはどんなところがありますか?

「二次元と三次元の違い」と捉えています。ロードは「アスファルトなどで整地しているためフラットな状態で走ることができる二次元」、トレイルは「自然環境で整備されていない地面、天候、高地環境下での体調変化など多種多様な要素を立体的に捉えながら走る三次元」という違いがあると思います。

山に行くと天候の変わりやすさ(風、雨、雪)、地面の状態(岩、ぬかるみ、砂場、木の根っこなど)、気圧の低い場所を走ることによる体調変化など、さまざまな状況変化を常に感じながら走ることができるのもポイントです。また、移り変わる山の景色を見ながら、止まったり歩いたり、休憩も含めて自己管理しながらゴールを目指せるところもトレイルの魅力的なところです。

山で出会う人との挨拶もトレイルならではですね。海外では場所によって挨拶をしないところもありますが、日本ではランナーや登山者の方にも挨拶する文化があり、これはとても良い習慣だと思います。

|自然とのコミュニケーションを理解し、柔軟に変化しながら走ること

ートレイルは予測ができないことが多いのですね。

もちろん事前に天気予報はチェックしているのですが、予報通りにならないことは多いです。道も木の根が出ていて凹凸だらけなので、雨が降ると土で地面の滑りやすさも変わので、着地ポイントを瞬時に判断することも必要です。常に集中力を研ぎ澄まし、訪れる変化に対応していく必要があります。いつもと違う感覚を使うというか、”変化に応じて変化をしていく”というのがトレイルの面白いところだと思います。

先週もUTMB前の練習で行った奥高尾の陣馬山で転んでケガをしたのですが、不測の事態が起きた時でも「どうやってリカバーし、ゴールを達成するか」その場で瞬時に工夫・対応することが大事になります。

ー道具に頼らず身一つで自然と対峙するのは、トレイルランニングならではですね。

はい、ロードとの違いはもう一つ、リスクの違いです。山のレースは崖から滑落する死亡事故も毎年起こっているので、その場で「進むか、やめるか」を瞬時に判断することが大切です。

また、ロードでは人間同士コミュニケーションとって道を譲りあいますが、トレイルは自然が相手なので、譲ってくれません。状況にあわせて、常に自分が変化をし続ける必要があります。自然とのコミュニケーションの取り方を充分理解していないと、トレイルランは難しいかなと思います。

ーこれまで参加して、印象に残っている大会はありますか?

2019年に出場した「信州五岳トレイルランニングレース」ですね。新潟と長野にまたがる信州五岳(北信五岳)と呼ばれる5つの山々(班尾山、妙高山、黒姫山、戸隠山、飯縄山)を巡る100マイル(160km)のロングトレイルを33時間以内で完走しなければいけない、完走率は57.3%というハードなレースでした。「「前準備をしてレースに臨み、エイドステーション(食べ物や飲み物を補給するところ)では水分量や塩分量を計算してマインドセットをしたりと、大変厳しいレースでしたが、困難を乗り越え完走することができた大会だったので、とても印象深いです。

#02へ続く

ガオ・イェン

Gao Yan

中国、北京出身。54歳。2012年来日。 母国語のほかに日本語と英語を得意とし、法人営業として海外との取引などを担当。 阿部養庵堂薬品には2024年2月よりジョイン。海外営業として、中東や欧州などを担当。 トレラン歴:10年(ロードラン歴:20年) Ultra Trail Mount Fuji 100マイル(日本)、Kodiak 100マイル(アメリカ)、SFMT100マイル(日本)The North Face100キロ(韓国)HK100キロ(香港) 完走など、数々の国内外レースへ出場経験を持つ。

About UTMB “Ultra-Trail du Mont-Blanc(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)”の略称。フランス、スイス、イタリアのアルプス地域で開催される世界最高峰のトレイルランニングイベント。UTMB Trans Jejuは100kmのトレイルを制限時間29時間以内で完走することを目的とする

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